吉田仁人(以下・吉田)「そうなんです。『Juvenilizm- 青春主義-』では、僕たちの俳優としての部分を押し出して、カチッとまとまったコンセプトで制作しましたが、今回は逆にメンバーの素の部分を引き出しています。企画や制作にも積極的に関わったので、自分たちらしい“DIY”アルバムだなと思います」
山中柔太朗(以下・山中)「僕は「来た!」って思いました。個人的にも好きな曲調でしたし、M!LKっぽくて温かい曲だなと。早くレコーディングしたいな、早くダンス入れたいなって思うぐらい、聴いた瞬間から一気に好きになりました」
塩﨑太智(以下・塩﨑)「アニメの主題歌はやらせていただいたことがあるんですけど、今回は初めてドラマの主題歌をやらせていただくことになりました」
吉田「本当にありがたいです。しかも事務所の先輩の濱田岳さんが主演のドラマということで、より嬉しいです」
佐野勇斗(以下・佐野)「ドラマもすごくおもしろいんですよね」
山中「ストーリー的に働いている大人向けの作品だと思うんですけど、こういう作品の主題歌をやらせていただけるって、M!LKのイメージも変わってきたのかもしれないなって思いました」
佐野「たしかに。大人っぽさが出てきたのかもしれないね」
曽野舜太(以下・曽野)「この曲は温かい雰囲気のある曲なので、僕はおばあちゃんの家にいるような気持ちで、リラックスして歌っていました!」
吉田「ジャケットとアー写も、古民家で撮らせてもらったから、まさにそんな雰囲気だよね。そこでMVも撮ったし、みんなでご飯も食べたし、共同生活しているみたいだった」
曽野「ね! 楽しかった!」
塩﨑「僕はレコーディングをやる前に、みんなで移動中の車の中でこの曲を歌ったのが印象に残っています。みんなで曲を聴いて歌って練習していたなって」
吉田「みんなでもよく話しているんですけど、この曲は歌詞がすごくいいというか、歌っていても、言葉の意味が伝わってくる曲なんです。だから僕も、言葉ひとつひとつの意味を考えながらレコーディングしていました」
山中「すごく楽しかったです。僕は今年から一人暮らしを始めたんですけど、家に帰っても家族がいない生活って大変なことだなと思っていて。だから、この曲を聴いて実家の事を思い出しました。歌詞の中に“君”という言葉が出てくるんですけど、それを誰に例えるかも人それぞれだと思いますし、僕はレコーディング中、母親、父親、おじいちゃん、おばあちゃんと、家族を想像しながら歌っていました」
佐野「仁人も言っていましたけど、この曲は歌詞がすごく響くんですよね。だから僕は、歌詞の意味をしっかりと理解して歌いたいなって最初に思いました。自粛期間があったりして、改めて自分と向き合う人も多かったと思いますし、僕自身もいろんなことを考えました。その中で、人生ってなんなんだろうなって考えることもあって。そんなときにこの曲がきたので、なんだか僕のために作ってくださった曲なのかなって」
山中「それは違いますね」
一同「(笑)」
佐野「わかってるよ!(笑) でも、すごくいいタイミングだったんだよ。皆さんも、いろんなことにモヤモヤしているかもしれないと思うんですけど、この曲を聴いたら前向きになれるんじゃないかな」
山中「そうだね。たくさんの人の心に刺さる曲だと思う」
塩﨑「早く聴いてほしいよね」
山中「『ERA』や『Winding Road』では、自分たちのことを歌っていたんです。そして今回の『HOME』では、世の中について歌っています。抽象的なことについて歌っている曲って意外となかった気がするので、M!LKとしても新鮮だし、若い僕らがこの曲を歌うことに意味があるんじゃないかなと感じます」
吉田「たぶん、みんな同じところだと思う」
佐野「太ちゃんのパートなんですけど、“幸せな人生ってどんな事だろう”というところですね」
山中「そのパートさ、ちょっと70年代のヒップホップみたいな感じで歌っているから印象に残るよね(笑)」
吉田「歌い方がコテコテの日本人ポップなんだけど、それがまたいいんだよね(笑)。この歌い方は自分で考えたの?」
塩﨑「リズムや歌い方は何パターンか録っていたんだよね。その中から、あの歌い方が採用されたって感じかな。“幸せな人生ってどんな事だろう”って、考えさせられる歌詞でもあるけど、でも重たくなりすぎずにポップに聴かせたいなって思ってレコーディングしてました」
山中「あの歌い方だからこそ、逆にスッと入ってくる」
曽野「そうそう! めっちゃいいよね!」
塩﨑「実は、この歌詞の話で僕たちも盛り上がっているんですよ。結局、幸せな人生ってなんなんだろうねって。だから僕らもすごく考えさせられている曲なんです。何回話し合っても、いつも答えが出ないよね」
佐野「全世界の人間に共通する幸せな人生はなんなのかってさ、たぶんそんな答えはないよね。幸せの基準はみんな違うだろうし」
山中「そうだね。そして、それでいいんだろうなって思うよ」
塩﨑「問いかけの歌詞だからこそ、聴く人もいろいろ考えてくれるだろうし、そうやって考える中で、この曲に愛着を持ってもらえたら嬉しい」
吉田「幸せってさ、自分らしくいられることかもしれないよね」
佐野「おい!」
山中「答えはないって話だったのに、答え出すの?(笑)」
曽野「仁人くんが出しちゃった!」
吉田「いや、わかんないけど! 思い浮かんじゃったから言ってみた(笑)。僕らは今こうやって活動できていて、ステージに立って自分たちのライブをやらせてもらっているから。それって、やっぱり幸せなことだと思って」
曽野「そうだね。人それぞれの幸せがあるからこそ、刺さる曲になっていると思う!」
曽野「普通なら短くても1曲3分半ぐらいなのに、32秒って前代未聞じゃないですか? 新しいことに挑戦していくことが僕たちのモットーでもあるので、僕たちにピッタリな曲だなと。何回聴いても飽きないですし、聴けば聴くほど、どんどん盛り上がっていく曲になっています!」
山中「ありがたいことに、この曲はLINE MUSICのウィークリーランキングで1位をいただきました。ファンの方がたくさん聴いてくれたおかげでもありますし、何度聴いても聴き飽きない曲だから、たくさんの楽曲がある中で1位をいただけたのかなと。もう1曲の『HEADBANG!』はまた違ったテイストの曲になっているので、これもライブで盛り上がりそうだなと思います」
塩﨑「『HEADBANG!』はロックだよね」
吉田「タイトルどおり、僕らも頭を振っているんですけど、ファンの方にも一緒に頭を振ってほしいですね」
佐野「この2曲がいきなり来たら、「え?なになに?」ってなるよね。でも、32秒だから気付いたら終わっちゃう(笑)」
曽野「たしかにそうだね(笑)。ライブでは聴き逃さないようにしてほしいです!」
山中「太ちゃんは元からクリエイティブ思考な人なんですよ。自分から提案することができる人。でも、僕はそういうタイプじゃないので、監督と言っても、みんなの意見を聞いてまとめただけなんです」
塩﨑「いやいや」
佐野「そんな謙遜する?(笑)」
山中「いや、本当に。みんなの力があったからできたなって思う。もちろん、やらせてもらえてすごく楽しかったんですけど、この曲自体がファンの方からも人気ですし、M!LKっぽい曲でもあるから大切に作らなきゃ、責任重大だなって思って」
吉田「めちゃくちゃ良かったよ? 一人ひとりのキャラクターが立つような作りにもなっているし」
佐野「この曲は、柔太朗が歌い出しも担当しているし、柔太朗っぽい曲だなと思っていたんだよね。色っぽさもあるし。だから、この曲の監督を柔太朗がやっているっていうのはすごくいいなって思った」
山中「プレッシャーとは違うんですけど、MVの撮影は、太智くんが担当している『SDR』と並行してやっていたんです。打ち合わせのときに、太智くんは自分で絵コンテを書いて提出していて。それを見たときに「うわ、やばい!」って思いました(笑)」
佐野「太智はすごいんだけどさ、すごすぎて一緒にやっていたらやりづらいよね(笑)」
吉田「たしかになぁ(笑)」
山中「僕は絵なんて描けないから、イメージを言葉で伝えるしかなくて。でも、太智くんも本気でやっているのが分かったし、それを見て逆に刺激をもらえて、改めて僕も頑張ろうって思いました。MVの最後に見どころもあるので、そこにも注目してほしいです」
吉田「今回のMVは、「M!LK LABO+」のスタッフさんたちとも一緒に作りましたし、マネージャーさんがカメラで撮影したシーンが使われていたりと、いろんなスタッフさんたちに協力してもらっていて。だからもう本当にみんなで作っているって感じなんです」
曽野「まさにDIYだよね」
塩﨑「絵コンテを書いたのには理由があるんです。柔太朗のMVでは、実際にある場所を使って撮影をしていたんですけど、『SDR』はそれと差別化するために、CGを使って制作しようってなっていて。だからそのイメージを伝えるために書いただけなんですよ(笑)。M!LKのMVはエモい感じのものが多い中、わりとおちゃらけたというか、観ていて楽しいMVになっています」
山中「僕は、みんなの表情の作り方が上手いなって思いました」
塩﨑「僕もそれは思った」
佐野「僕らから言わせてもらうと、長年一緒にいるだけあって、2人は僕たちの乗せ方をわかっているんだよ。撮影中に上手く言葉をかけてくれたなって」
吉田「太智はちょっと異常だったけどね(笑)」
佐野「太ちゃんは「いいねいいね!はいはいはい!」みたいな感じでテンション高かった(笑)」
塩﨑「テンションあげてほしかったんだよ! だから僕もそこは意識していたかな」
山中「太ちゃんは、場の空気の作り方が上手すぎた」
佐野「やっぱり、撮られる側も経験しているからこそ、分かる部分もあったと思うんだよね。太智も柔太朗も」
塩﨑「たしかにそれはあるかも。本当にこれこそ自分たちで作るって感じだったな。夏の自由研究みたいというか、変なプレッシャーもなく、純粋に楽しかった。今回は僕たち2人がやったけど、今後、他のメンバーが監督をやるのも見てみたいな」
山中「そうだね。舜ちゃんはすごいものを作りそう」
曽野「僕もやってみたいって思ってた!」
塩﨑「じゃあ毎回アルバムを出すときは、恒例として順番にやっていこうよ!」
佐野「舜太はエジプトに行って撮影するとか言い出しそう(笑)」
曽野「それいいね! 旅費は出すから!」
山中「え、旅費出してくれるの?(笑)」
吉田「それはありがとう(笑)」
塩﨑「そうですね。今回の特典映像は見どころたっぷりだと思います」
吉田「メイキングのカメラがずっと回っていたので、だんだんと意識しなくなるぐらい、いろんなところで撮られていました。FC限定盤の特典には、直筆のサンキューメッセージカードもついているんですけど、本当に手書きで1枚1枚書いたので、大切にしてほしいです」
塩﨑「特典映像の中には、僕らがカードを書いている様子も収録されています!」
山中「ガチ直筆だからね」
吉田「サンキューメッセージカードはランダムで入っているんですけど、僕のカードが出たとしてもいらないって言わずに、頑張ったんだねって思ってもらえたら(笑)」
塩﨑「みんな大切にしてくれるよ! MVもメイキングも、アルバムの特典としてでしか観られないので、ぜひ買っていただきたいです」
吉田「スタッフさんに渡す用にと、それぞれが自分で2、30枚ぐらい選んで提出して、最終的にはスタッフさんに選んでいただきました。写真を見て思ったけど、太智の顔が変わらない!」
曽野「柔くんに関しては坊主だからね」
吉田「あはは!」
山中「僕はウルトラマンの隊員服を着ているんだよ(笑)」
佐野「そうなんだ!」
吉田「坊主にしか目が行かなくて、服までちゃんと見てなかったわ(笑)」
塩﨑「子供の頃の写真をジャケットにするっていいよね。表は幼少期で、裏は今の僕たちが子供の頃と同じ衣装、ポーズをしている写真にしてもおもしろかったかも」
吉田「あー! なるほどね!」
曽野「太智くんが閃いちゃった!」
山中「やっぱりクリエティブだな~」
曽野「じゃあ来年のアルバムでやろうよ!」
佐野「まじで?」
山中「そうしたら僕はウルトラマンの服を着ることになるじゃん!」
一同「(笑)」
塩﨑「オンラインだからこそ、ステージだけじゃなくていろんな場所でパフォーマンスができるんだなと思いました。それに、いつものライブだとファンの皆さんはステージや僕らのことを全体像で観ることが多いと思うんですけど、映像だったら僕たちの表情をすごく近くで観ることもできますよね。もちろん、ファンの皆さんと直接会えるライブの方が楽しいですけど、オンラインライブはオンラインライブとして、新しいものを作れているんじゃないかなと」
曽野「1回目のオンラインライブのときに、映像を前撮りして差し込んだりしていたんですけど、そういうギミックができるのはオンラインライブならではだな、と思いました」
佐野「みんなもそうだと思うんですけど、無観客でライブをやってみて、改めてファンの皆さんの力ってすごいんだなって感じました。もちろん、オンラインライブも楽しかったですけど、やっぱり早く通常のライブをやりたいなぁ」
山中「ライブ会場から遠いところに住んでいる人は、会場に足を運ぶのも難しいと思うんです。でも、そういう人たちでも観られるのがオンラインライブの良いところなのかなと。もちろん、それをキッカケに興味を持ってくれて、実際の会場にも来てくれたら嬉しいですけど」
曽野「海外に住んでいる方も観ることができるもんね」
塩﨑「僕のおばあちゃんもライブ会場に来るのは少し大変そうだったから、家のテレビで観ることができるのはいいなって思ったよ」
佐野「これからも、お客さんが入るライブとオンラインライブの両方をやっていけたら楽しそうだよね。今回のオンラインライブを通して、いろいろ各自で気づけたことがあったね」
吉田「僕たちは、コロナウイルスの影響で新体制として初めて行う予定だったツアーができなかったんです。だから1回目のオンラインライブが、5人体制のお披露目の場だったんですよね」
山中「そうなんだよね。まだ直接お披露目はできていないんだよね」
吉田「そんな中で実施したオンラインライブでは、1回目も2回目も、普段のライブではできないようなステージを組み立ててやっていましたし、僕たちにとっても未来が見えるライブだったなと感じました。これからもいろんな角度からアプローチをして、5人のM!LKをファンの皆さんに浸透させていけたらなと。そして、この5人で初めてお客さんがいる中でのライブができたときに、僕たち自身が今よりももっともっと成長していられるように努力していきたいですし、その成長していく姿をファンの皆さんに見てもらえたらと思います。だから、直接会える日を楽しみにしていてほしいです!」
Writing:makie enomoto
ALBUM
9月30日(水)リリース
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