「嬉しさよりも驚きのほうが大きかったですね。エビ中のなかで、まさか自分が女優として活動するなんて思ってもいなかったので、ただただビックリでした。校長(マネージャー)の前ではこの喜びをうまく表現できなくて、わりと素っ気ない態度をとってしまったんです。話を聞いた場所もビルの前で(笑)。『やったーーー!!』と飛び跳ねて喜べるわけでもなく、「あ、はい。ありがとうございます」しか言えなくて。心の中ではめちゃくちゃ喜んでいたいんですよ」
「原作のマンガは好きで読んでいたし、アニメも見ていたので『となりの関くん』の世界観は崩したくないなと思っていました。心の声があってこそのストーリーなので、それをどう演じるのか、台本を読みながら悩みましたね。心の声をしゃべりながら演じるのか、後から声だけ録るのか……。台本を読む限りではわからなくて、当日までドキドキでした。準備といっても2日後に撮影だったので、セリフを覚えるだけでいっぱいいっぱい。セリフがちゃんと頭に入るかという心配だけでなく、共演者の方たちと仲良くできるかなという不安もありました。エビ中では私が一番のお姉さんなので、みんなに積極的に話しかけるようにしていますが、今回は年下。自分から話しかけていいのかな……と小さなことですが悩みました。ただ、その不安はすぐに消えましたけど」
「ひとりで現場にいることがあまりないし、実は人見知りなのでどうしたらいいのか悩んでいたのですが、清水さんから話しかけてくださって。エビ中の『放課後ゲタ箱ロッケンロールMX』を知っていてくれて、しかも歌ってくれたんです!! それで緊張がとけたし、後藤さんが横井さんと友達になりたいように、私も清水さんとお近づきになりたい!!という感情がふつふつと湧いてきて、休憩時間でもついつい清水さんを見てしまいました。芝居を離れたところでも、憧れの存在だったので、自然な演技ができたかなと思います。清水さんだけでなく、みなさんとてもやさしくて素敵な現場でした」
「マンガを読んでイメージを膨らませていったのですが、実写なのでどこまで大げさにしていいのか、動きがとっても難しかったんです。自分のなかではかなり大げさに表現しているつもりでも、監督からは『もっともっと』と言われたり、細かい感情表現もあって“伝える”ことの難しさを感じました。一番難しいなと感じたのが“カメラを意識しながら芝居をするけれど、カメラを見てはいけない”こと。エビ中で歌番組に出るときは、とにかくカメラに食いついていく勢いでいるのですが、ドラマではカメラを見たらダメなんですよ。つい、いつものクセで『あ、カメラがある』と視線を向けちゃって(笑)。見ちゃいけないと意識すると、撮られている意識が薄れてしまって……。俳優さんってすごいですよね(笑)」
「うーん、難しいですね。女優は自分自身を使って手足を動かし、目線も使って表現するし、息づかいまでも芝居の一部になる。声優は、キャラクターはできあがっていて、そこに息を吹き込む仕事なのかなっと思います。自分ではない人物を演じるのは同じだとは思うのですが、作り上げていく過程が違うのかな。どちらも面白いし、それぞれ魅力があります。まだ始めたばかりなので、勉強しながら自分のものにできたらいいですね」
「机の上で遊んでいる関くんと、それが気になってしかたがない横井さんふたりの世界で話が進んでいく、シュールさですかね。横井さんが関くんをはじめ、色々な人にふりまわされていくサマが見所だと思います。ドラマでは小道具に注目してほしいですね。机の上で繰り広げられる遊びの数々が実写となるわけで、本当に凝っているんです。1話の消しゴムドミノも圧巻! 私が出演する回も良くできているんですよ。いろいろハプニングもありましたが、美術さんの気合が感じられる小道具の数々は感動もの。要チェックです!!」
「なんだろう……。女子だと手紙を回すことが多いと思うけど、私はやらなかったな。ノートに絵を描くくらいでしょうか。横井さんのように憧れている同性の友達もいましたよ。男女関係なく、誰にでもやさしく明るく接していて、キラキラ輝いていました。話題も豊富で話していて楽しかったですね。今の私の憧れは芯のある女性。自分の考えをしっかり持った女性になりたいと思っています」
「ソロでCDを出したときに改めて思ったんです。感謝の心を忘れたらダメだなって。今、こうやって取材をしてもらえることもそうだし、たくさんのメディアに取り上げてもらえることも感謝ですよね。エビ中や私自身に関わってくれる人が増えれば増えるほど、感謝だけは忘れたくない。ソロでも活動させていただいているので、色々なことに挑戦しながら成長して恩返しをしていきたいです」
「マンガの実写化って難しいと思うんです。それは私がマンガやアニメが好きだからよりわかることで、今回もマンガのファンだったので後藤さんのココは実写でも表現したいというこだわりがあって。それが三つ編みなんです。後藤さんといえば三つ編みリアクションなので、そこはこだわってやっています。カットされていなければ……なのですが(笑)、そこはチェックしてほしいですね。あとは、やっぱり関くんに翻弄される横井さんのリアクションと芸術品ともいえる、関くんの遊び道具。実写ならではのリアルさを楽しんでください」
Writing:岩淵美樹
TV
MBS 毎週日曜深夜0:50~、TBS 毎週火曜深夜1:11~
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