「いい意味で少女漫画っていう感じではなく、大人っぽい表現にドキドキしました(笑)。男目線でも、曜太は変わっている人だなって思ったんですけど(笑)、杏に対する思いはとても一途でピュアだなって思いました」
「由木は、自分自身が重病を抱えているのに、何事にも相手の事を優先して考えます。でも、その中に自分の意見もしっかりあって落ち着いていて、尊敬できるキャラクターだと感じました。また、漫画では、今にも消えそうなほど儚い雰囲気があって、映画のほうでも同じように表現したいと思いました。原作ですごく人気のあるキャラクターと聞いたので、その期待を裏切らず、自分でも納得のいく由木直潔になれたらなと思いました。そのためには、自然体でいるということ。それが由木の味だと思ったんです。例えば、杏に対する曜太の気持ちを話すシーンがあったんですけど、なんでこういう話をするんだろうって由木の考えを探って、相手にちゃんと気持ちや思いを届けたいと思いながら演じました」
「自分が現場に行く時、引き出しを増やしておこうと思っていろいろ考えましたが、現場で古澤監督は、自分では思いつかなかったことをいろいろ提案してくださって、こんな見せ方があるんだって新たな発見がありました。自然体の演技を大事にしてくださって、僕は気を使うことなく、すごくやりやすかったです。古澤監督は、超特急のライブにも来てくださいました。そのとき監督が「すごくカッコ良かったよ、次はこんな作品にしてみようか」って冗談っぽくですけど、言ってくださってすごく嬉しかったです。僕は撮影期間が短かったんですけど、監督が一人ひとりにしっかりと向き合ってくださっていて、心地の良い現場だったので、だからこそ自然な演技ができたかなと思います」
「僕は手探りしながら現場に居て、だんだんと慣れていくタイプなんですけど、この現場は本当に空気感が和やかで最初からリラックスしていられたんです。曜太役の中尾くんをはじめ、共演者のみなさんとも仲良くなりました。そういった出会いなど、この作品を通して得たものが多いです。自然体の演技を学べたこともありますし、自分を大きく突き動かしてくれる作品の一つになったと思います」
「この作品は、キャラクターも一人ひとり人間味があり、ドラマとしても見応えがあるので、いろんな世代の人に観てもらえると思います。少女漫画って出会って、ライバルがいて…というルールがあると思いますが、この作品は良い意味で裏切られ、新しいものを見たなっていう気がしました。あと、僕は完成作を観て、恋愛と弓道のシーンのドキドキ感が重なりあって、見入ったし、心が熱くなったんですね(笑)。僕が感じたドキドキ感をみなさんと共有できたら嬉しいです」
「バロメーターが100あるとしたら、超特急50、役者50です。でも、超特急の仕事のときは100にして、役者の仕事のときは100にして、それぞれの現場で全力でいることを大切にしています。ボーカルもお芝居も、表現するという意味で通じるものがすごくあるんですけど、自分自身そういう住み分けをしっかりしたいという思いがあります。勝手にそうなるというか。人物が二人いるかのように、超特急のタカシと松尾太陽は違うものにしたいなと思っていて。それぞれの活動で、いろんな景色が見えるので感謝しています」
Writing:杉嶋未来
MOVIE
11月11日(土)公開
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