「出演のお話を頂いたとき「執事」というものが、日常ではほぼ触れないものだったので、作法や言葉使いが自分とは正反対すぎて漠然と大変なんだろうなと想像していました。実際に撮影に入り、カメラが回っていてセリフもある中で執事の作法で動いてみると、その大変さは想像以上でした。永瀬廉くんとは初対面、初共演だったんですが、すごく愛されキャラで現場でも明るくみんなに愛されていました。僕は最初なかなか馴染めずにいたんですが、永瀬くんがどんどん話しかけてきてくれたおかげで仲良くさせて頂きました。最初に脚本を読ませて頂いたときに思った「面白い」という感情が、観てくださる方にもちゃんと伝わる作品になればと思っています」
「手応えは…正直あまりないです(笑)。執事を演じるにあたって、作法や背筋についてのアドバイスが多く、注意がそちらに集中しています。逆に演技面で言われることはあまりないんじゃないかというぐらい。原作を読んだときは、すごく役に入りやすそうだと思ったんです。でも実際に演じてみると、それだけではつまらないという部分もあって。衣更月は、基本クールなんですけど、感情を表に出さないといけなかったりで、僕だけではキャラクターが完成しないなと思いました」
「執事がテーマになっている映像作品も見ましたし、作法を教えてくれる先生にいろいろ聞いて取り組んでいます。執事は、言葉と動作が一緒ではなく、全部動作が終わった後に言葉を発したり、言葉を発した後に動いたり、などいろいろ作法があるんです。お茶の注ぎ方やお辞儀の仕方など教えてもらったうえで、いざリハをやったときに“作法上はまだしゃべっちゃいけないよな”と思いながら黙っていたら、沈黙の間が長くなり“大丈夫かな…”と思うこともありました(笑)」
「キャラクターデザインもあるので、始めは容姿を寄せていくという話だったんですけど、原作の衣更月は金髪で短髪だったりして、話し合ううちに“(自身が)そういうキャラじゃないよね”ということになって、“髪型は寄せていくけど、そこまでとらわれなくていい”と言われました。原作も読んだので、そのイメージに若干引っ張られそうになることはあるんですけど、実際に演じていると“もっとこうしたほうがいい”といろんなアイディアが現場で生まれるので、僕が持っていた原作のイメージはあまり意識しないでやっています」
「基本クールな役なんですけど、クール一辺倒だと平坦でつまらないので、監督から“ちょこちょこ感情は出してほしい”と言われました。でもその“ちょこちょこ”の出し方が難しいので、現場で監督と永瀬くんと話し合いながら方向性を決めていくことが多いです」
「久万監督は僕たちの意見をすごく聞いてくれるので、僕も意見を言いやすいですし、有難い環境です。現場では一回も怒っている人を見たことがなくて、それが僕的にはうれしいです。やっぱり怒られたくないので(笑)。永瀬くんとはKing & PrinceのCDデビューの時期にずっと撮影をしていたので、合間にはデビュー曲のサビの振付を教えてもらったりしました(笑)。撮影が終わるまでにはサビを全部覚えたいですね」
「有難いことに、衣更月に見えると言われてすごくうれしかったです。一安心しました」
「基本クールな役なんですけど、その中での感情の出し方は久万監督と何度も話し合いながら演じたのでぜひ注目してほしいです。花頴と衣更月が成長していく部分に何か感じてもらえるものがあるとうれしいです」
Photo:塚田良平
MOVIE
2019年5月17日(金)公開
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