「14歳くらいの頃からデビューしたいと思っていたので、すごく嬉しいです。その頃はメジャーデビューをゴールのような感じで目標にしていたんですが、今はこのデビューも、ひとつの通過点ととらえるようになりました。私が今大きな目標にしているのは日本武道館なんですが、この通過点を経て、新しい景色を見たりいろんな経験をしたりしながら武道館に向かっていくことがとても楽しみになりました」
「そうなんですよね。よし!たどり着いたぞってホッとするのではなく、ここからさらに歩いていくんだと思えたことは大きかったです」
「はい。3歳の頃からピアノとクラシックバレエをやっていたんですが、8年間やってきたクラシックバレエをやめたちょうどその頃、シンガーソングライターのYUIさんの音楽に出会ったんです。自分でギター弾いて歌っていてかっこいい!と思っていたら、母が「そんなに好きならやってみたら?」って勧めてくれたのがきっかけで、ギターを始めました。その後12歳になって、ボイストレーニングも受けたいと思ったのでピアノをやめたんです」
「はい。で、14歳の時に初めてオーディションを受けました。いいところまで行ったんですが、その時は落ちてしまって。すごく悔しかったんですが、それが自分で曲を作るきっかけになりました。シンガーソングライターになりたいっていう思いが強くなったのが、14歳でした」
「すごく生かされていると思います。やっぱり舞台に立った時の感覚というか、緊張しないなどそういうものはすごく身に付いているなと思うんですよね。両親は人前に立つことが好きじゃない、どちらかというと消極的なタイプなんですが、私は小さい時からステージに立っていたので真逆。人前で自分を表現して何かを見せるというのが好きなんです。ピアノも今、曲作りに生かされています。8割くらいはギターだけど、煮詰まった時なんかは打ち込み用のピアノで作ったりもしています」
「小さい頃から、洋楽が好きなんです。きっかけは、おばあちゃんの家で見ていたディズニーチャンネル。「ハイスクール・ミュージカル」なんかをよく見ていました。その後J-POPも普通に耳にするようになって英語の曲を聴かなくなった時期もありましたが、ある時知り合いの女の子に「テイラー・スウィフトがいいよ」って教えてもらって。『You Belong With Me』っていう曲が大好きで、それをきっかけにまた英語の曲を聴くようになったんです。エド・シーランも好きだし、あとは自分では作らないであろうEDMの曲とかも大好きでよく聴いてきました」
「ちなみにYUIさんは私が中学生の時に活動休止をされたんですが、その頃は自分が曲を作るようになっていたこともあって、あえて聴かないようにしていたんです。YUIさんは憧れだけど、真似をしたいわけではないから」
「はい。それでしばらく、自分から離れていました。ちょうどその頃にテイラー・スウィフトを知ったり、あと高校が英語に特化したクラスだったから友達もみんな洋楽を聴いていたりして、その時期は環境的にも洋楽がすごく身近だったんですよね」
「私はAメロをすごく大事にしているんです。サビももちろん大事だけど、曲の入りとして大事だなと思うから。だからこそ、サビを作るのがすごく難しくなるんですけどね(笑)」
「そうなんですよ。うちは関西なので、母はいまだに間違って「サブイボ」って言ってますけど(笑)」
「YUIさんが大好きだったので、スターダストに入るのが夢だったんですね。小学校の卒業アルバムに「YUIさんと同じ事務所に入りたい」って書いたくらい(笑)。それから自分でもライブ活動をやるようになって、17歳くらいだったかな。ライブハウスで「興味があれば是非」って渡された名刺に“スターダストプロモーション”って書いてあって!もう、めっちゃ鳥肌が立ちました」
「その時のことを「鳥になるくらい、鳥肌が立ちました」ってスタッフさんに話したら、「それ面白いから曲にしてみたら?」って。鳥肌って、怖いものを見てゾワッとするみたいなイメージが強いかなと思うんですが、きれいなものを見た時や素敵な音楽を聴いた時にも、鳥肌が立つ感覚ってあると思うんですね。そういういい意味での鳥肌というのがこの曲で伝わればいいなと思って、作っていきました。ここからもっと先へ行きたい、鳥になって飛び立つんだっていう気持ちが歌詞にも込められているし、サウンドの疾走感にも表れているかなと思います」
「まず、このデビューというタイミングを迎えた自分に言い聞かせるように書いたというのがひとつあります。あとは、年を重ねていくと夢を諦めようかなと思ったり、周りの目を気にして人の意見に左右されてしまったりすることもあると思うんです。でもそうじゃなくて、自分がどうしたいか、どこまでやるかは自分で決めて欲しいなって思っているんです。誰かの真似じゃない、誰とも同じじゃない道を歩んで欲しいなって。そういう、どうしたらいいんだろうと悩んだり、諦めかけている人に届けたいなって思っています」
「そうですね。高校生の時、音楽活動をしている人が周りにいなかったんです。もちろん「自分はこういう活動をしているんだ」って自信を持っていたけど、周りの人から「まだやってるんだ」みたいな目で見られていることもわかっていて。そういうのを感じると、やっぱりグサッと来ますよね。私は絶対にやめようとは思わなかったけど、揺らいでしまう気持ちはすごくわかります」
「だと思います。頑固だし(笑)。決めたことはやり通すけど、飽き性でもあります(笑)。だから今まで中途半端にいろんなことをやってきた部分もあるけど、音楽に関しては、一度もやめようなんて思ったことはないんですよね」
「言いますね。みんなでいろんなアイデアを出し合って進めていくんですが、やっぱりここは戻したいと思ったらそう言うし、自分っぽくないなと思ったらそれもはっきり言います」
「疾走感のある感じでお願いしたいです、というのはお伝えしました。アレンジをしてくださった佐伯ユウスケさんはこれまでにも『さよならトワイライト』と『いいやん』でご一緒させていただいていたので、どういう雰囲気になるかは掴めていたからお任せしました。でも、出来上がったものは自分の想像を超える素晴らしいものになっていたので、もちろん、もう何も言うことはなかったです!ライブで、バンド編成で、ガッツリ聴いてもらいたいなって思っちゃいました」
「バンド編成でのライブは『雨の跡』というアルバムを出した時に2回やっただけなので、すごくやりたいです」
「そう、弾きたいんですよね。見た目としても、そっちのほうがかっこいいなと思うし。これまで一度だけ、去年の誕生日にこの曲をエレキで弾いたことがあるんです。ライブでエレキを弾いたのはそれが初めてでした。早くまたライブで弾きたい(笑)!」
「家入レオさんです。最前列の真ん中でライブを見たこともあるし、握手会に行ったこともあるくらい大好きなんですよ」
「そうなんです!私、その握手会の時に「シンガーソングライターになりたいんです」って伝えたら、「じゃあいつか一緒にね!」って言ってくださって。だからいつかお会いできたら直接そのことを伝えたいし、本当に何かご一緒できたらいいなって思っています」
「ずっとついて行きたいと思ってもらえるようなシンガーソングライターになりたいです。日常に寄り添って、いつでも聴いてもらえるような音楽。離れられなくなるって言うのかな(笑)?そういう存在でいたいなと思います。そして夢が叶う瞬間――今の私の一番大きな夢である日本武道館にみんなを連れて行きたいという思いがあるので、そこまでの道のりも含めて、みんなでいろんな瞬間を共有していきたいなって思っています」
Writing:山田邦子
SINGLE
3月3日(水)ビクターエンタテインメント・ビクターレコーズより配信リリース
pagetop
page top