▲安本彩花
安本彩花「『中吉』は、メジャーデビュー10周年を記念したアルバムになるんですけど、今回収録される楽曲は、事前にファンの皆さんに投票をお願いして選曲しました。ファンの皆さんと一緒に曲を選んでいるので、皆さんと一緒に作ったアルバムになったなと。莉子ちゃんもよく言っているんですけど、このアルバムはエビ中の“名刺代わり”になるようなアルバムになったんじゃないかなと思います。ライブで人気な曲も入っているので、エビ中のことは数曲しか知らないよという方でも、エビ中の奥深さを知ってもらえる曲が集まったと思いますし、このアルバムを筆頭に、たくさんの人にエビ中の楽曲の素晴らしさを伝えていきたいです!」
柏木ひなた「そうですね。でも、基本的にはファンの皆さんの投票結果で選ばれたものが収録されています。実は、私たちも意外な結果だったんです。それこそ、5曲目の『PLAYBACK』は、ライブで頻繁にやっている楽曲でもなかったですし、ライブで聴いて好きになった曲もあれば、CDを聴いて好きになってくれた曲もあるんだなというのを改めて感じました。こうやって私たちにとって意外な楽曲が収録されたのも、ファンの皆さんの投票ならではだなと思いました」
中山莉子「エビ中が好きでライブに足を運んでくれている人じゃないと『PLAYBACK』が入ってくることはなかったと思うので、本当にファンの人が作ってくれたアルバムだなと感じています。あとは、Disc2の『パクチー(中吉ver.)』も意外だったかな」
柏木「実は『パクチー』は、本当は入れる予定じゃなかったんです。でも、ファンの皆さんからの人気が凄すぎて、大人たちの会議の結果、収録されることになったという」
中山「まさか『パクチー』をレコーディングし直すとは思わなかった!私が加入した時にはすでにあった曲だったので、ライブではやっていたんですけど」
柏木「『パクチー』を出した当初が9人で、今もちょうど人数が9人になったということで、歌割り的にも面白くなるんじゃないか、という大人たちの思いがあったのかなと思いますね」
中山「それはどうなんだろうね?(笑)」
柏木「どうだろうね?(笑)」
安本「でも、本当に今回のアルバムの並びはライブのセットリストみたいな感じだなと思っているんです。このままライブをやっても絶対よさそう!」
▲柏木ひなた
安本「私は『YELL』です。当時のレコーディングのときは、この曲は応援ソングなので自分たちがファンの皆さんを勇気づけたいという想いで歌っていたんですけど、新しく撮り直すということで今年に入ってレコーディングしていたときに、この曲に自分が勇気づけられているなとすごく感じて。逆にこの曲に応援されているなとか、ファンの皆さんとライブで盛り上がっているシーンを想像したときに、ファンの皆さんの応援で私たちもこの曲を一生懸命、歌えているんだなと、そういう新しい感覚になりました。当時とはまた全然違う気持ちで歌えたので、いろんな発見があって面白かったです」
柏木「私はそれこそメジャーデビュー1枚目のシングル『仮契約のシンデレラ』ですね。10年前の楽曲で12、3才のときに歌っていたので、当たり前ですけどレコーディング中に声が変わったなとか、歌い方が変わってるんだなと思いました。当時の声を聴きながらレコーディングしていたんですけど、やっぱり全員の声が変わったと思いましたし、一番成長を感じられる楽曲だと思います。新しい『仮契約のシンデレラ』になったと感じました」
中山「私は『紅の詩』です。この曲は2017年に発売した『エビグラシー』に入っていたんですけど、当時はサビが高くて出るか出ないかギリギリって感じだったんです。でも、今年撮り直したときに、去年、扁桃腺を取ったというのもあって、すごく歌いやすくなっていました。この4年ぐらいの間に成長したなと感じました」
安本「あとは『全力☆ランナー』も印象に残っています。今となってはエビ中らしい曲なんですけど、当時はちょっと難しくて挑戦的だなと思っていたんです。正直、レコーディングのときにみんな全く歌いこなせていなくて。サビの部分をみんなでユニゾンするんですけど、昔のやつを聴くと歌い方がバラバラでまとまりがない感じで。でも、改めてレコーディングをしたときに、当時録ってくださったスタッフさんがいらっしゃっていて、「本当に歌上手くなったね、歌いこなせているね」と言ってもらったときに、これを100点満点に歌いこなせるまで成長できたんだなと思って、すごく嬉しかったです」
柏木「それは全曲通してありますね」
柏木「そうですね、今となっては……(笑)」
安本「この曲は「ファミえん」で初披露させてもらいました。このご時世もあってファンの皆さんは声を出しちゃいけないんですけど、皆さんから嬉しさが溢れ出る感じが分かって、その反応が嬉しかったです」
柏木「イントロのときにね、ファンの皆さんから溢れ出そうになってる気配がしたよね(笑)」
安本「レコーディング前に、前山田健一さんとお話しながら歌詞を更新したんです。前山田さんと一緒に歌詞を作ったという感覚なので、今のみんなの自己紹介ソングになっていますし、レコーディングでは自信満々に自由に歌うことができたので、それぞれのメンバーのらしさが出たと思います!」
▲中山莉子
中山「私は加入して8年なんですけど、最初入った時は子鹿って言われていて、でも今は野生の中山と言われるぐらい成長しました(笑)。あと、今まで7年ぐらいメンバーの中で、一番年下でやってきたので、姉さんたちにはすごく頑固で、譲らない感じがあったんです。でも、去年新たに3人のメンバーを迎えて、中間管理職って自分たちで言っているんですけど、3人が入ってきたことで真ん中っ子になって、譲るということを覚えたなと最近思いました」
中山「リハーサルのときに、自分がやりたかった事を本番で誰かがやりたいと言ってきても「いいよ」って譲れたり。あとは誰かが立ち位置を間違って自分の近くに来ていても、前だったら「私はこの位置で合ってるから」ってその場から動かなかったんですけど、今は「こっち入ってもいいよ」って動けるようになって。ちゃんと周りを見られるになったのかなと思います」
安本「そうですね。莉子ちゃんは、ずっとお姉さんたちに遠慮していた部分もあるのか、単純に上手く自己表現ができなかったのか、絶対に考えていることはあるはずなのに、言わないで遠慮しているというか、それこそ、そこの面では譲っているように感じることがありました。でも今は、自分の意思を表してくれるようになって、私はこう思うよって言ってくれるようになって。意外と莉子ちゃんって、ちゃんとしているんです(笑)」
柏木&中山「(笑)」
安本「エビ中の中でみんなが迷うときがあっても、私は絶対にこう思うよって、ちゃんと芯があるので、そういう面では年下だけど頼りにしています。莉子ちゃんがここまで自信を持って言っているなら乗っかってみようかなって思えるぐらい、そういう強さみたいなものをどんどん表せるようになっているのは、3人が入ってお姉さんになって成長した部分なのかなと思います」
中山「嬉しい……」
柏木「人と10年以上過ごすって、家族以外でなかなかないと思うんですよ。学校の友達だって、朝から晩まで毎日一緒にいるわけではないし。それをここに集まったみんなと一緒に過ごせてきたというのは凄いなと思うし、もちろん、このメンバーだからというのもあると思います。エビ中でしか経験できないことをたくさんさせてもらったのは、自分の中で大きいことだなと感じますし、自分も入ったときは小学生だったので、エビ中の中で人間性を培ったなと思います」
安本「人生の半分をエビ中で生活してきているので、私もエビ中に人間性を作ってもらったというか、お父さんお母さんみたいな親のようにエビ中を思っています。私はもともと自我がなくて、自分の意思が全くない子だったんです。その頃は、誰かが思い描く彩ちゃんに染まっていけばいいんだとか、この人が言っていることを聞くのが正解なんだって思っていたんですけど、エビ中でいろんな楽曲に出会って、いろんなことを経験していって、少しずつ自分というものが芽生えてきて、私はこうありたいんだって、自分が心の中で自信が持てる安本彩花みたいなのが少しずつ生まれていって、今となっては彩ちゃんって頑固だよねって周りに言ってもらえるまで自分が変われたので、本当に良い意味で人間性がどんどん変化できているなと思います」
安本「みんな秘めてるんですよね。エビ中って温厚な子が多いんですけど、どこかみんな強い意思があって、エビ中に対してこうありたい、私はこう思うんだというものが本当はすごく強い。去年、新しいメンバーが入ってから、さらに自分たちがそれを実感していて。3人を迎えてから、「エビ中ってこういうグループなんだよ」、「私たちはこういう気持ちでこのグループと向き合っているんだよ」という想いを、3人に伝えることがあるんですけど、それによってそれぞれのメンバーのエビ中に対する想いが最近すごく見えてきたなと。良い意味でみんな頑固になれてきているのかなって思います」
中山「去年3人を迎えて、ちゃんとグループになるまで結構時間がかかった気がするんです。一年ぐらいはかかったかな。また今年、新しいメンバーを迎え入れますし、グループを作り直すみたいな期間があるので……、どうなっていくんだろう?」
安本「私たちも未知だよね。メンバー編成があるたびに、私たちってどういう道を進んでいくんだろうって、毎回毎回不安になってもがいてめちゃめちゃ悩むんです。でも、最終的にこれでいいんじゃないかなというのが見えてきて、どんどん変化していくのもエビ中らしさというか、そうやって進化していっているのがエビ中なので、私たちもまだ先のことは想像できない部分があります。でもここ5、6年、全員の楽曲に向き合う姿勢がどんどん変わっていって、「私たちは私たちの楽曲がすごく大好きなんです!自信作なんです、聴いてください!」とメンバーが心から思えています。そこはすごく大事にしていきたいなと。目標でいうと、コロナ禍になる前にエビ中主催の『MUSiC』フェスというものをやっていたので、いろいろ落ち着いたら、また第二弾として開催できたらいいなと思っています!」
柏木「そうですね、難しいですけど……。例えば、アイドルってどこのステージに立ちたいとかの目標を掲げるじゃないですか。でもどこのステージに立ってほしいかとかは、みんなが決めることだから私としてはないし、本当にメンバー自身が、自分たちが、一番納得できる形で活動していってほしいなと。そこだけお願いしたいです!(笑)」
安本「お願いされた(笑)」
柏木「毎回自分も味わってきたことだけど、新体制になると今の新体制をエビ中としてどうやっていけばいいのかとすごく悩むんですよね。新しく入るメンバーが若い分、年が離れていると考えが絶対に違ってくる部分もあると思うので、そこはみんなで話し合っていってほしい。この“私立恵比寿中学”というグループで、どんな形でもいいから自分たちが納得できる形で活動していってくれたら嬉しいです」
安本「最初はめちゃめちゃ感じていて、最近の子たちだなぁみたいな(笑)」
柏木「本当にそんな感じだった(笑)」
安本「私たちが学生の頃に言われていた「最近の若者は!」みたいな、そんな気持ちにもなるぐらい、ギャップがあったんですけど、でも、3人も急激なスピードで大人になってきているというか、しっかりしてきているので、今となっては頼もしいと思う瞬間もあります」
中山「私は、“新メンバーだから”という扱いをしていなかったんですよね。新メンバーには、なんでも“こうだよ”って優しく教えてあげないといけないと思うんですけど、私はそれができないから新メンバーだからたくさん声かけるとかせずに、途中から自分のペースを保つようにしました。だから、あまりギャップみたいなものは感じていなかったです。というか、自ら気を使って近づくということもしなくて」
安本「我が道を行く!」
中山「そう、我が道を行っていました。最初は寄り添わなきゃと頑張ったんですけど、そうしていると自分がダメになっちゃうなと思ったので、自分のペースを守ることにしたんです。でも、“逆にそれがよかった”って3人からは言ってもらえていました」
柏木「去年の12月『大学芸会』前に、みんなに来年で“転校します”と話をしたんですけど、そのときに、姉メンと、かほりこと、ここゆののかとのプロデュース公演をやりますというのも一緒に伝えました。1年間の中でとにかくライブをやりたいと校長(マネージャー)に話していて、そのときは10周年記念の『2MAN Zepp TOUR』があるというのも知らなかったし、春ツアーしか決定していない状態で。だから、もし秋が空いているのであればライブをやらせてくださいってお願いをしました。そして今までメンバー全員でやるライブと、ひとりひとりの生誕祭が基本だったので、ユニットという形でやるライブはなかったなと思って。自分が12年間一緒にやってきてお世話になったお姉さまたち、自分にとって初めての後輩だったかほりこ、新しく入ってきた3人でライブしたら面白いんじゃないかなと。それを校長に相談して“いいよ”って言ってもらえたのでやらせてもらうことになりました」
柏木「お姉さんたちとの公演はインディーズの頃から一緒にいるので、「成長したよね、うちら!」みたいな感じが出せると思うし、もしかしたら一番濃いかもしれないです。12年という月日を感じられるライブになっていると思います。かほりことの公演は曲でいうとコアなものが多めです。“これをやるの?”っていうのがあったり。このメンバーだからできるというか、子供と大人の間という感じが見えるライブかもしれないです。いろんなエビ中の楽曲を楽しめると思うし、3公演とももちろんそうなんだけど、かほりこ回は特に観ないと損するかもねって感じです(笑)」
中山「それはそう!」
中山「爆上りになってもいい!」
安本「あはは!」
柏木「本当にそう!だから、どの公演も楽しみにしていてほしいです!」
Writing:makie enomoto
ALBUM
9月21日(水)リリース
LIVE
※SOLD OUT※
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