「『ニコラ』が大好きで、ずっと読んでいたんです。『ニコラの世界に入りたい!』って応募しました。でも実は1度目は落ちたんですよ! 負けず嫌いなので『クソ~!』と思って、2年目で受かりました(笑)。専属モデルは、中1から高1まで3年半続けました。撮影で週末はほとんど東京にいたと思います。スターダストに入ったのはニコモに受かった時ですね。映画のお仕事は『L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』が最初です。演技レッスンはたまに受けていたのですが、『ものすごくお芝居の勉強をしてました!』みたいな感じではないんです」
「自分としては、オーディションで目立つようなことをした記憶がないんです。特に皆さんの反応が良かったわけでもなく(笑)、全く手ごたえは感じなかったです。“佐伯さん”の感情の変化の速さに追いつけなくて、台本を読んでも、原作を読んでも、『えっ!?』『えっ!?』みたいな感じで、“佐伯さん”が何を考えてるの全然理解できなくて……」
「撮影に入る直前に、監督にそのシーンの“佐伯さん”の気持ちを細かく説明していただきました。それでも全部を理解することはできなかったのですが、自分で考えてきたことと、監督の言葉を頭の片隅に置きつつお芝居をして。春日役の伊藤さんと仲村役の玉城さんがすごい感情をぶつけてきてくださったので、それに必死で応える感じでした」
「実際にあんなことをする人いるのかなぁ……って、ちょっと引いちゃいました(笑)」
「撮影前はすごく不安だったんですが、お芝居をしている時は自分の予想以上にケロっとしていて(笑)。あまり不安感は出なかったと思います。現場ではモニターをほとんど確認してなかったので、完成した映画を観てビックリしました(笑)。でも、自分がその場にいなかったシーンが全部繋がったのを見て、“佐伯さん”がちゃんと映画の中にいるのが実感できて。自分なりに達成感がありました」
「監督は一筋の涙がこぼれ落ちるまでこだわっていて、7回撮り直しました。完成版では春日くんと仲村さんがやぐらの上にいるシーンが流れていますが、撮影時には何も映っていない画面を見ながらお芝居をしなくちゃいけなくて……。でも、二人のシーンを頭の中で想像していたら、涙がじわじわ出てきました。でも、なかなかキレイに流れ落ちなくて。7テイク目でやっと大粒の涙が自然にこぼれてホッとしました」
「あのセリフは、漫画の表情をイメージしながら言うようにしました。監督からも、『今まで誰にも見せたことない顔で!』って言われて、一回だけ「それだよ、それそれ!」みたいに上手くできたんですけど、その後なかなか再現できませんでした。でも繰り返していくうちに、だんだん監督がイメージする“佐伯さん”の顔になっていたみたいで、監督からも『良かったよ!』って言っていただきました。“佐伯さん”のシーンは基本的に順撮りだったので、私としてはすごいやりやすかったです」
「ダークな面ですか? う~ん、どうなんだろう(笑)。でも、佐伯さんももともとそんな人ではなかったのに、春日くんに引っ張り出されてダークな部分が出てきたわけですよね。そう考えると、もし私の前にも春日くんみたいな人が現れたら、あんな一面も出てくるかもしれません」
「春日くんと仲村さんが黒板を汚していくシーンはすごかったです。めちゃくちゃになった教室に入って、『えー?』って驚く場面はあるんですが、現場では汚している過程を見ていないので、完成版を観て『漫画そのままですごいなぁ』と驚きました。佐伯さんと春日が初めてデートしたときに、尾行してきた仲村さんが木の陰からぴょんぴょんって出てくるところも可愛くて好きです。撮影の時もすごい面白くて」
「『惡の華』で“佐伯さん”を演じたことで、『私にもいろんな表情ができるんだなぁ』と思えた部分もあります。でもその反面、“佐伯さん”のピュアなところが出しきれてなかったんじゃないか……とも感じていて、まだまだだなぁって。将来的には、すごい善い人から、すごい悪女まで演じられる女優さんになりたいです。事務所の先輩だからってわけではなく、森川葵さんが目標です。もし私に「やれ!」って言われても多分できないんですけど(笑)、森川さんは役柄によっては坊主にもされていて。いつもすごいなと思って憧れています」
「『惡の華』は、中学生の心の中の葛藤とか、大人にはわからないグチャグチャした感情から物語が始まるんですが、とにかく登場人物の感情のアップダウンが激しい作品です。登場人物たちの心の中を想像しながら観ると、きっと面白いんじゃないかなと思います」
Writing:渡邊玲子/Hair&Make-up:坂手マキ(vicca)/Styling:高野夏季
MOVIE
9月27日(金)より、 TOHOシネマズ 日比谷他全国ロードショー
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